現在、iDeCo（個人型確定拠出年金）は被保険者の種別により加入年齢が異なっており、第1号被保険者（自営業者など）、第3号被保険者（専業主婦・主夫など）は原則60歳未満、第2号被保険者（会社員・公務員など）は65歳未満となっています。しかし、今後の制度改正により、すべての被保険者で「70歳未満」まで加入が可能となる見通しです。
就労の長期化に合わせた制度改正
この改正は、高齢期における就労の増加や多様な働き方に対応し、老後資産形成をより長く・柔軟に支援するためのものです。改正法の施行は、公布から3年以内の予定となっており、実施スケジュールや手続き詳細は今後発表予定です。
制度改正の背景と意義
高齢者の就業率が上昇する中で、60歳以降の資産形成の継続ニーズが高まっています。また、公的年金に加え、自助努力による準備の重要性が増しています。企業に対しては、企業型DC（企業型確定拠出年金）との併用や、ライフプラン設計時の説明体制見直しも求められるでしょう。
企業と個人の双方に影響あり
この制度改正は、個人にとっては「資産形成期間の延長」、企業にとっては「人材定着のための制度設計の見直し」という側面を持ちます。就労期間の長期化を前提としたライフデザインの再構築を促す契機となるでしょう。
まとめ
iDeCoの加入年齢が「70歳未満」へと引き上げられる見込みとなったことで、今後ますます柔軟な資産形成が可能となります。長く働く時代に合わせた制度の見直しは、企業にとっても人材定着策のひとつとして重要性を増しています。詳細な制度の運用や開始時期の情報にも、今後注目していきましょう。